ポスト「京」で重点的に取り組むべき社会的・科学的課題に関するアプリケーション開発・研究開発 近未来型ものづくりを先導する 革新的設計・製造プロセスの開発

サブ課題C

準直接計算技術を活用したターボ機械
設計・評価システムの研究開発 

サブ課題責任者 加藤 千幸
東京大学生産技術研究所 革新的シミュレーション研究センター センター長・教授

概要

現状の100倍の計算の高速化、ならびに1/100の計算コストの削減を実現し、乱流の準直接計算を全てのターボ機械の性能と信頼性の評価に適用可能にするとともに、準直接計算による多目的最適化を可能にする。同時に、ターボ機械から発生する流体騒音の直接計算、計算の収束性向上、高機能自動メッシュ生成を実現し、ターボ機械用評価・最適設計システムを研究開発し、ポンプ、ファン、水力などの性能や信頼性の評価に適用することにより、開発したシステムの有効性を実証する。

取組内容

理化学研究所と連携しコードの高速化を行うとともに、アルゴリズムの改良を行う。また、準直接計算の計算コストを抜本的に削減するための壁面モデルを開発し、ターボ機械の性能と信頼性の設計・評価システムとして整備する。

①超高速流れ解析ソルバーの研究開発

アプリケーション自体で10倍(チューニングで2倍、アルゴリズムで5倍)高速化する技術を研究開発する。ハードウエアによる進歩と合わせて、2019年までに現状比100倍の高速化を達成する。これにより、ポスト京上で最大1兆グリッドの実用計算を実現するとともに、乱流の準直接計算による、全てのターボ機械の性能と信頼性評価を可能にする。

②抜本的に計算コストを削減する準直接計算手法の研究開発

壁面近傍の微細な乱流渦の挙動の高度なモデルの開発や準直接計算により得た流れ場データの活用により、予測精度を維持したまま、計算コストを現状1/100 程度に削減する計算手法を研究開発する。

③ターボ機械用評価・最適設計システムの研究開発

ターボ機械から発生する流体騒音の直接計算(LBM法)、計算の収束性向上(圧縮性流れ解析手法の導入)、高機能自動メッシュ生成を実現し、ターボ機械用評価・最適設計システムを研究開発する。本システムを用いれば、準直接計算による10億グリッド規模、1 万ケースの多目的計算を数日で完了することを目指す。

期待される効果

開発するソフトウェア

超大規非圧縮性・圧縮性LES 解析ソフトウェア(FrontFlow/blue-X)
ターボ機械から発生する流体音のLBM直接計算ソフトウェア

期待される成果

高圧のポンプや水車も含めて全てターボ機械に対して、ループ試験にとって代わりうる、性能、信頼性、内部流れの高精度な予測を実現する。また、準直接計算によるターボ機械の多目的最適設計を実現する。開発したアプリケーションはターボ機械以外にも、自動車、船舶等多くの流体関連製品に適用可能である。